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ゼルダの伝説(時のオカリナ)の世界にTOS&TOAキャラがやって来ちゃったパロディ第二話。



テイルズの激烈なネタバレと捏造にご注意ください。



   The Legend of ZELDA ~ocarina trio~


        1, 練習曲<エチュード>

          vol.1 コキリの森






ハイラル王国の東に「禁断の森」と呼ばれる深い森がある。


その地には「デクの樹」という森の精霊が住まい、古くからその森を守り続けていた。


その「デクの樹」のおわす地にはまた、

人の子どもの姿をしたコキリ族という種族が住んでいた。



彼等はそれぞれ二対からなる真白の羽を持った小さな妖精を一匹連れているという。






だがここに、その妖精を持たない少年がひとりいた。







r






「リンク、リンク!」


元気な女の子の声


「ねぇ!リンクってば!聞いてるの!?

「ふぁい!?」



 気の抜けた返事に彼の目の前の深い緑色の髪の少女はがっくりと肩を落とした。

その後ろからは大きなため息。


「ようやく起きたかこのネボスケ(くそぅ…サリアに起こしてもらえるなんてッッ!!)」


 少女の後ろから緑の帽子に緑の服を着た少年。傍らには小さな妖精。それを見て、彼の心はわずかにしぼんだ。



「もう、リンクったらあしたのおマツリの打ち合わせ、ミドのお家でおハナシしましょって言ったじゃない。なのにお昼になっても来ないからシンパイして様子見に来たらまだ寝てるんだもん。サリア、びっくりしちゃった」


「おひる?もうそんな時間なのか!?」

「朝においらのうちにサリアと3人で集合って言ったのに、どうすんだよ、あしたのおマツリ!」



 そう、明日はこのコキリの森の夏マツリ。森中のホタルや妖精たちも明日はみんな集まって仲良く演奏会をする日なのだ。そのおマツリの前座という形でコキリ族の何人かが毎年いろんな出し物をしている。今年はミドの提案で剣を使った踊り(デクの樹サマ曰く『剣舞』というらしい)をやる予定で。タスウケツの結果何とリンクにその主役が回って来てしまった次第である。


「やっぱオマエなんかよりコキリのリーダー、ミド様が主役の座をとってやろっかぁ〜?」

「…多数決でボロ負けしたクセに今更何言ってるんだよ。根に持ってるんだろ」

「バーカ、そんなワケあるかよこの妖精なし

「図星じゃないかこのタンキ


 一拍の間。

 互いの眉がヒクつく。



「「やるのかこのッ」」
コラーーッッ!!

 リンクとミド、2人の声がぴたりと止む。

「ケンカしないの!仲ヨく仲ヨク、?」

2人の間に入って仲裁役になるサリア。リンクもミドもしばらくばつの悪そうに互いを見ていたが、ほとんど目も合わせないうちにフンッとそっぽを向き合ってしまった。

どうもこの2人、仲が悪いらしい。サリアが仲裁役になっている様子だ。


「ホラっ 仲直りしたらデクの樹サマのところに行きましょ?おマツリで使うモノ、もらいに行かなくっちゃ!」

「遅れんなよ、妖精なし!」

 とたんにサリアがミドを叱る。


2人の傍らには、フワフワと光を放つ、小さな妖精が一匹ずつ。


 リンクはそれがちょっと羨ましかった。

何度も何度も、デクの樹サマに聞いてみた。けれどいつも



      いつか、話してやろうのぅ、リンク      




 どうしてオレには、オレだけには、妖精がいないんだろう。


皆と一緒にいるそれぞれの妖精達を見ながら、いつもそればかりを考えていた。


 今日もそんな事を考えていたから、いつもと違うおかしな変化に気が付かなかった。




 あぁ…妖精の灯りでいつもより家の中が明るいや

ちょっと明るすぎるくら      

 どさどさっ


「「リンク!?」」

何かが落ちて来た音に驚いて2人が振り返る。


「ッつ〜〜なんだ?」

「…ここは?」

「あ、れ…おれ?」



疑問符を並べた彼らは、一拍間をおいて悲鳴を上げた。



倒れていたのは、3人。



ひとりはコキリの民族衣装でもあるミドリの服にミドリの帽子を来た少年。当然、リンクだ。

だが、彼の他に子どもが2人。




ひとりは黒っぽいオーバーオールに、赤い服を着た鳶色の髪の少年。襟のところから白い紐が二本ひらひら伸びている。



ひとりは裾の長い真っ白な服を着た、朱い髪の少年。若葉みたいに綺麗なミドリの瞳をしている。





2人とも、コキリの民ではあり得ない。




「だ、誰だオマエらっ!!」

すかさずミドが、サリアをかばうようにして立った。リンクも2人から離れてミドの隣に同じようにして立つ。



      ッ 人に名を尋ねる時は、まず自分から名乗るもんだぜ」

赤い服の少年がいうと、



「 …お前、かっこいいなぁ…!」

感嘆したように朱い髪の少年が言う。それはもう目をキラキラさせて。


赤い服の少年は、それでちょっと照れたようだ。



 何だこいつら



どうやら互いに知り合い、というわけではないようだが、何だかおかしい。

でも、少なくともひとりを見るかぎりでは、どうやら悪い奴らではないのは分かるが…





ごくんと息を呑み、リンクは一歩前に出た。ミドが止めようとする声がきこえる。

「…オレは、リンク。こっちはミドに、サリアだ」


あんた達は何者だ?



そう彼が切り出すと、2人は顔を見合わせて、赤い服の少年がまず応えた。


「おれは、ロイド」



次に朱い髪の少年がおずおずと

「えっと、おれは、ルーク…。あの、さ。ちょっと聞いていいか?」




ここっていったいどこなワケ?





おれ、音譜帯にいたはずなのに


おれは母さんの墓の前…てかなんだよ『オンプタイ』って


その前に墓って、オマエら本当に何処から来たというか、現れたんだよ・・・






リンクの家に、ビミョーな空気が流れた。







ロイドとルークの登場の仕方がベタすぎるなんてそんなのは突っ込まない方向で。


冒頭部分本編より抜粋。

長いので小分けにしていきます。

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自称誤字脱字常習犯。
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